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表面波探査 -関係論文- ↑上へ戻る

   

人工振源を用いた表面波探査の住宅地盤調査への適用
Application of the surface wave method using artificial sources to housing site investigations
林 宏一、鈴木 晴彦(応用地質株式会社)
伊集院 博(旭化成株式会社)


 一般に、小規模建築物を対象とした地盤調査としてスウェーデン式サウンディング試験(以、S.W.S.試験と記す)が採用されており、地盤の許容応力度や支持層(換算N値15程度)の判定を行っている。S.W.S試験等のサウンディングや貫入試験の場合、点的な調査のため得られる情報は一次元であり、地層が傾斜しているなど複雑な構造の地盤では、調査個所を増やすことしか対応できないという限界があった。

 そこで筆者らは、人工振源を用いた表面波探査により、地盤性状を簡単に二次元的に推定する手法を試みた。表面波探査の測定・解析手法は、Park et al. (1999)およびXia et al. (1999)が提案した手法に基づいている。これは、カケヤや重錘落下などのインパルス振源によって励起された表面波を測線上の多数の受振器を用いて測定し、多数のトレースから位相速度分散曲線(分散曲線)を計算し、さらに一次元の測定解析を測線上で連続して行うことにより二次元のS波速度構造を求める手法である。筆者らはこれをさらに発展させ、複数の起振点の波形をクロスコリレーション処理しCMPとなる組み合わせを集めて解析する手法(表面波CMP解析)を導入した(林, 2001)。

 
表面波探査によって得られるのは地盤のS波速度構造であるが、N値とS波速度は一般的に良い相関性がある。表面波探査は地表から行うため精度と分解能においてサウンディングや貫入試験よりも劣り、またN値とS波速度は1対1に対応するものではないが、両者を組み合わせて用いることにより、精度良く地盤の状況を把握することが可能であると思われる。本発表では、測定・解析手法の概要、数値実験例、および住宅地盤調査への適用例を紹介する。

つくば技術開発センター:探査工学センター


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